なもり先生に見る、現代デジタル手法による漫画作成のお話。


なもり先生と言えば、掲載される季刊誌と一年に出る単行本の数が同じだったり、単行本丸々一冊書下ろしだったり、そんな中でお絵かきを忘れない、同人誌に寄稿する、など現代では週刊漫画家レベルに匹敵する月産数です。
その中でなもり先生に関して一石を投じる考えを。
<なもり先生は、コピペを多用している>
これは特に単行本6、7巻に言える事だが、似たようなコマが連続するページが存在する。それを良く見ると、しわや髪と言った線の流れが完全に同じであることがわかる。うまいこと吹き出しや効果音などで差異を付けているが、コピペしているものだと分かる。3コマ連続もある。
なもり先生がどのように原稿を作っているかはわからない。だが、アナログ的コピーであれ、デジタル的な切り貼りであれ、コピペ自体は昔から存在する手法だ。ネギまのように3Dで背景を起こすのも珍しくなく、漫画家の過酷な労働を軽減するには打ってつけではある。
一見すれば手抜きではある。だがゆるゆりという”ゆるい”作品を作っているためか、同じ情景が続く『間』はさほど気にならなくなってしまう。逆にこうしたコピペは、動きの多い少年漫画には全くと言っていいほど不向きになるのだ。


それらの点を含めても、なもり先生の速筆ぶりはいささかも衰えないのだが。