夕焼け五月雨の。

「日本が景気が良くなるのはいつになるかと予想すると30年後以降くらいだと思います。実際景気動向が動き出すのは20年後くらいでしょうか。ただそれは、人の体感としての好景気ですが」
「現在の団塊世代が定年を迎えようとしていたところで、定年の延長で65歳に伸ばされました。これによって2012年まで働ける人は働いている構図になります。このあたりの世代はまだ元気ですね」
「さて、この世代や付近の人口が多く、そのため様々な政策などは彼らの世代に優位なものが多く、若者はいくら声高に叫んでも政局を変えるのは難しい。若者には虚無感が漂うわけです」
「そんな虚無感漂う若者たちが行う、増加するかもしれない恐ろしいことがあります」


「それが『介護ネグレクト』です」


団塊世代後期高齢者になる十年後、介護労働者の確保は今現在を以っても急務でしょう。しかし、労働者人口は確実に減っており、且つ被介護者はさらに増える。介護職が激務になることは目に見えている。仮に補助金などで給与が増えたとしても働こうとする若者は減る。年金・介護保険料に補助金を考えたら生活保障費は膨大なものになる」
介護士の減少だけではない。実の親などの面倒も、今の不景気では見ることも難しくなり、且つもう見ないでいいや、とネグレクトに陥ることもあるでしょう」
「これは若者の無言の抵抗です。日本の将来と呼べる若者や子供たちを卑下し、その場しのぎで自分たちの都合のいいように日本を作った老人世代に向けた若者たちの、心の奥底に眠る反逆心なのです」
byガオグライ・ワンカップミノルタ氏著『とある日本の経済政策』より抜粋。


何で三十年後なのかというと、「ネグレクトして高齢者人口が減る(平均寿命が下がる)のがそれくらいだから」だそうです。