こんのぉ。

飲酒運転について商業的観点や生活の変化から考えてみる。


なぜ、かの事件が起こるまで大きく問題にならなかったのか。無論、子供を巻き込んだ悲惨な事故という観点からもメディアに大きく取り上げられ世間の感心を呼んだこともあるだろう。
さて、加害者を庇護する気はまったくないことを先に挙げる。若干そう感じてしまうかもしれない文章を含むからだ。


この事件が起きたのは、夜十一時前。8月25日、夏休み中という点から差し引いても、家族が外に出かけている時間としては遅いと感じる方もいるかもしれない。だがこの数年、生活様式というものは変わったもので、例えば深夜遅くまで営業しているファミレスに明らかに小学生以下だろう子供を連れた家族が来店するのも珍しくはない。
かつては、ファミレスや小売店などは10時かそれ以前の時間に閉まるもので、大手チェーンスーパーなども平日にシャッターを閉めているところもあったぐらいだ。そこで働く人のために、また別の食堂などが営業しうまく回っていた。
しかし売り上げ向上や上記の同業者を取り込むために、年中無休や深夜営業が増え、深夜でもご飯を食べれるという環境が一般職の人にも広がってしまった。元からコンビニがあったが、これら飲食業の営業拡大までは緊急的に利用する観点の方が強かったのではないだろうか。
飲酒運転に関して寛容だったのは、飲酒運転をする人間の行動時間帯と、一般的な人間の行動時間帯がかつては被っていなかったからだ。飲酒運転で事故を起こした人間は自爆や、同じように飲酒した相手同士で事故を起こすので『自己責任』になっていた。しかし、夜は出かけるものではない、どうせ営業している店はない、という以前の考えはもはや無く、深夜に家族で出かけるのも容易となった。都市圏であれ地方圏であれ、夜十時以降に行動する人間は格段に増え、交通量もそれに応じて増えた。事故で被害者となる人間に非飲酒者が増えるのも当然なのだ。


便利と呼ばれる世の中になった弊害が,ここにも一つあったわけだ。