確定ならず。

皆様は『悪魔事典』という漫画をご存知だろうか。10年ほど前に、ガンガン本誌で連載していた漫画である。さまざまな問題を抱えていた作品でもある。
ゼロ年代でもまだギリギリ萌え漫画ラブコメ漫画氾濫手前の時期くらい。ガンガンもお家騒動辺り。
今のガンガン(派生誌含む)はたまに立ち読むくらいなので大きなことは言えないが、今日に比べればガンガン内に萌えラブコメ漫画というのはそこまで多くなかった。
件の作品は、下手ながら絵を書く自分で言うのもなんだが―――ぶっちゃけ下手だった。言うなれば『漫画はかけるが絵はかけない』と。しかもその漫画も、当時ですらありがち、乱発されていたネタ(超ブラコン・ロリキャラetc)が見事に噛み合わなくて、当時のガンガン批評なんかを書いたサイトでは見事にボロクソ。
その作品を書いていたのが巣山真也先生である。そして巣山先生が今オンラインで描いている作品は、そのころとは絵柄も変わり、ぶっちゃけうまくなっている。wikiったら、読みきりのデビューからもう十年。まあうまくなってなきゃアレだし、悪魔事典終了からだいぶ経っているので、もしかしてアシでもやってたんだろうか。
絵は少なくとも今くらいじゃないと見るに堪えないものだった。逆にやや遅れて連載された『ながされて藍蘭島』なんかは、最初からある程度見れてはいたがまったく絵柄が変わらないという。


正直、ガンガン自体はバランスが取れていると思う。だがそれは作品の面白さではなく作品のジャンルでバランスが取れていると言う不名誉なものだ。
あと昔から言われているが、本誌が一番アレで、JOKER(旧Wingから)やヤングガンガンの方が画力も一定の水準に達している。
本誌が問題なのはターゲットを絞ってないことか。YGが10代後半上の世代、JOKERはオタ層、ファンタジー腐女子など・・・しかし本誌はどこに。最近はインデックスだったり、ひぐらしうみねこだったり、非自社オリジナル作品に救われている感はあり、ここ2,3年でアニメ化した作品も、ハガレンのように化け物じみた仕上がりになることも無し。看板作品を失った本誌はどうなるか・・・。
看板作品を失うと言えば、スクエニは契約手続きが要因なのか、他社に引き抜きされる漫画家が目に付く。
お家騒動時の作者は除くが、ごく最近で荒川弘先生、水無月すう先生、松沢夏樹先生、西川秀明先生などなど・・・水無月先生は、他誌の作風が合っていたという珍しいパターンだけど。

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個人的にもガンガン本誌が面白くなくなってきた、っていうのが購入中止の要因でした。ジャンプがどのように作られるかというのがちょうどテレビでやってました。編集者も一体になって作品を作るというのは前々から知ってましたが、ガンガン(特に本誌)はそのあたり薄い気がするなあ。