DDD風に。

ニートを語る。


本物の引きこもり。重度のニートは、『働いたら負け』という考えすら持たない。如何に親を言いくるめ、何も言わせない状況にして、気づかれずに財産を食い潰すか。しかし、本当に恐ろしいのは彼らがそれを無意識下で行っていることだ。
それを知っているのは、実際に関わった者だけである。ごく少数のニート自身、ニートの家族、そして相談員である。


「本当に働く気の無い人間は、自分の生活を保障しつつ、ネットで悠々としている。本物のニートは自分が親に迷惑をかけていることすら考えていないんだ。考えられないんじゃなくて。考えない。心の奥にしまいこんでいるんじゃなくて、心の底から存在そのものがニートなんだ」
だがその『底』は非常に浅い。本物は、親に『働いて』と泣き付かれ懇願されても翌日にはネット三昧。
「だから彼らを変えるには環境の変化なんだ。家族が、急に全財産を持ち出し、食料品をすべて捨て、中古で売れてしまいそうな家電をすべて破壊し夜逃げしたら、ニートは一人で生きていかざるを得ない。住居は確保されているかもしれないけど、食べるものすらなくなるわけだからね」
「中にはいざ働いても、ある程度すごせるお金を確保したら働かなくなる種類もいる。このあたりは本当に末期だ。だが好きな時に働ける短期バイトも今や規制を受け、仕事を途切れ途切れやっていると信頼にかかわる。もし、信用を失って働くことを継続できなくなったら終わりだ。それこそ生命のね」


だが、抜け道もあるのだ。生活保護である。しかしてこれは、必要な人間に給付されることなく、クソみたいな人種にしか渡されない。