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テレビで教育事情とかやってるとホント。
公職では一番しんどい仕事じゃないでしょうか。多人数に対した、しかも子供だけではなくさらにはその親という、幅の広さを考えたら親は文句を言えるものじゃないんじゃないでしょうか。一クラス三十人の子供のさらにその親を合わせたら六十人以上の人を便宜上考えなければならない。教育は、普通に働いてお金を稼いでそれを何かの目的に使って生きていくだけではないのだ。
以前と比べて、今の親の目指す教育とか方針は、どこか損をしているところが多いと思う。過保護は結局のところ『過制限』と同義。『遊具が危険だから外す』。たぶんこれ、考慮に入れる順番が違う。これまでは「危機対処能力が自然と高まる教育→遊具で遊んでも大きな怪我をしない」だったのに「危機対処能力が低い状態→ここでこういう遊び方をすると危険だとわからない→大きな事故」という流れが生まれている。
思えば今の小学生くらいの親、二十代後半、三十代くらいの親では自分の経験が生かされない世代なのだろうか。二十年ほど前であれば、ファミコンが出たとはいえ都市圏でもまだ外で遊んだ世代ではなかろうか。そうした経験があるのに、自分を棚に上げてクレームばかり挙げるのもいささか格好がつかないはずだが。(確かにこのあたりの世代は、バブル期→崩壊の流れを幼年期に味わっているわけで、より良い生活だとかを求めるのはわかり、子供に同じ経験をさせたくないという言い分もわからなくは無い)
歴史の流れが呼んだ必然なのかもしれないが、この流れなら日本もそう遅くは無いだろう。自分がよければよいという考えであれば、ご老人方には介護の手が生まれないだろうし、初老の方は目的も無いまま鬱屈した労働ばかり、日本人としてのエネルギーは枯れつつあるのでしょうか。